TTiシーケンシャルミッション 納期・価格について
TTiシーケンシャルミッションはお客様より事前入金いただきTTi社にオーダーすることにより、可能な限り優先的に便宜を図ってもらえるようにしています。現在、欧州の国際情勢、円安、原材料費高騰、製造ラインや輸送コストが日々変動しております。当サイトでの価格表記はできるだけ最新のものにしていますが、為替・輸送コスト他の変動により表示価格と見積もりが異なる場合がございます。
円安が進めば国内販売価格の値上げ方向になり、中長期にかけて円高傾向になった場合は価格を戻すようにいたします。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
納期、価格、原材料にまで影響が出ているためお客様にはご理解をいただいた上ご注文受けております。納期はご注文・ご入金後、現在改善方向には向かっていますが約半年(2023/12現在)程となっています。ご質問等ございましたら問い合わせフォームよりお寄せください。
TTiシーケンシャルミッションとは
高い耐久性を求められるドリフト、タイムアタックマシンで使用され全ての部品デザインと設計開発、マシニング加工から組み立てまでを一貫して自社工場で行なっているニュージーランドのトランスミッションメーカー製のシーケンシャルミッションです。
TTiシーケンシャル本体は汎用タイプでエンジン変更にも対応。
このシーケンシャルミッション本体は汎用タイプであり、車種別に各種アダプターや専用のベルハウジング、インプットシャフトを組み合わせてお客様にお届けしています。それは、お客さまがエンジンを変更したとしても、同じTTiシーケンシャルをそのまま流用可能ということになります。
つまり、エンジンに対応したベルハウジング(TTi専用もしくは純正)、ベルと接続する車種別アダプター、車種別インプットシャフトを購入すれば本体はそのまま使えるのです。まさにTTiシーケンシャルミッションは一生モノのミッションとなるのです。
シーケンシャルミッション本体には
・4速(直結のみ)
・5速(直結/OD)
・6速(直結/OD)
の3種類があり、確実なシフトチェンジが素早く可能となるよう綿密に計算・設計されていて卓越した強度と耐久性において世界のプロドライバーやチューナー、メカニックから性能・品質への信頼が高く評価されています。
4速ギヤボックス
ドリフト車両などに多く使用されています。
ギヤ | 直結タイプ: ギヤ比 |
---|---|
1速 | 2.47 |
2速 | 1.68 |
3速 | 1.25 |
4速 | 1.00 直結 |
ー | ー |
ー | ー |
4-speed(直結/OD共)本体のみ
参考定価:¥1,188,000
(税込¥1,306,800)
※販売価格は輸入時の為替、輸送コストにより予告なく変更することがあります。ご了承ください。
5速ギヤボックス
ドリフト車両などに多く使用されています。
●ご注文時にギヤ比2.47を2.64のギヤ比に変更が可能です。これはD1選手権に出場しているトップ選手からの意見もあり追走対応とクラッチ延命などの理由から2.64に変更することで、例え1速と2速が離れてもゼロスタートが重要となるので、発進加速がスムーズになり大きな効果を上げることができる為です。
ギヤ | 直結タイプ: ギヤ比 | ODタイプ: ギヤ比 |
---|---|---|
1速 | 2.47 →2.64に変更可 | 2.40 |
2速 | 1.83 | 1.68 |
3速 | 1.44 | 1.25 |
4速 | 1.20 | 1.00直結 |
5速 | 1.00 直結 | 0.90 |
ー | ー | ー |
5-speed(直結/OD共)本体のみ
参考定価:¥1,498,000
(税込¥1,647,800)
※販売価格は輸入時の為替、輸送コストにより予告なく変更することがあります。ご了承ください。
6速ギヤボックス
サーキット周回、タイムアタック車両などに多く使用されています。
ギヤ | 直結タイプ: ギヤ比 | ODタイプ: ギヤ比 |
---|---|---|
1速 | 2.64 | 2.47 |
2速 | 1.90 | 1.83 |
3速 | 1.53 | 1.44 |
4速 | 1.31 | 1.20 |
5速 | 1.15 | 1.00直結 |
6速 | 1.00 直結 | 0.90 |
6-speed(直結/OD共)本体のみ
参考定価:¥1,648,000
(税込¥1,812,800)
※販売価格は輸入時の為替、輸送コストにより予告なく変更することがあります。ご了承ください。
一般的なトランスミッションとシーケンシャルミッションの違い
シーケンシャルミッションの特徴としては、一般的なHシフトのチェンジ方法と異なり、前後1速つづのシフトチェンジをするIパターンでのシフトチェンジとなります。Hシフトでは1速から3速へと飛ばしてギヤチェンジができますが、特にシフトダウン時にシフトミスが多くギヤの故障に繋がります。ましてチューンされた強大なパワーの競技車両などでは一瞬のシフトミスが命取りとなり、コンマ1秒を争うレースではシフト操作も素早く行う必要がありシーケンシャルミッションが使わる理由です。
一般的なHタイプのトランスミッションはシンクロ機構、ヘリカルギヤと言う斜め歯のギヤで作られており、ギヤも入れやすく音が静かというメリットがあります。しかしその反面、その機構故にスポーツ走行やドリフト競技などのチューニングされた強大なエンジンパワーを受け止めるには強度が不足してしまい最悪ブローを引き起こすことになります。
それに対してシーケンシャルミッションはストレートカットの平歯が使われ、シンクロ機構がないため部品点数も少なくシンプルな構造になります。その分ギヤに厚みを持たせ材質の強度を上げることが可能で耐久性を高めることが可能となり、その結果強大なパワーをしっかり伝達することが可能となるのです。
このヘルカルギヤの純正トランスミッションがドリフトやタイムアタックなど過酷で大きなパワーに耐えられず壊れては交換するという悪循環に劣っているユーザーが多くいます。さらに純正のミッションがいよいよ入手困難になってきた現在、整備性やパーツの供給が安定しているTTiシーケンシャルミッションが注目されているのです。
そのTTiの耐久性と、前後2方向だけに1速づつ素早く確実にシフトミスの無いシフトチェンジができ、回転を合わせればクラッチ操作無しでギヤのアップダウンができるのは大きなメリットであり、モータースポーツ車両に多く使われる理由の一つです。軽いタッチでシフトアップするたびに回転の落ち込みもなく「バン!」と前に出て行く爽快感、そしてH型シフトに比べて明らかにシフト操作のタイムロスやシフトミスが無いので、よりハンドル操作に集中できると言えます。競技においてはこのメリットが非常に大きいと言えます。
デメリットとしては、構造上の特性からミッションからの音がとにかく大きくうるさいと言うことです。しかしそのレーシーなサウンドもまた魅力です。
TTiシーケンシャルを選ぶメリット
- シンプルな機構で高い整備性。
- 自身で分解整備、パーツ交換が可能。
- 高耐久、軽量、コンパクト。
- エンジンを変更にも対応する汎用タイプのミッション本体。
自身で分解整備・部品交換が可能
TTiシーケンシャルミッションはご自身での分解整備をTTi社も推奨しておりそのための部品供給も適切に行なっています。割りピン1つから部品を単品で購入することが可能で、日本のユーザー様に長くご使用いただけるようにAPJが万全のサポートを提供しております。
そのための専用SSTなども開発してご提供しています。
エンジンの変更にも対応
TTiのギヤボックスは3種類共に汎用のギヤボックスであり、エンジンを変更した場合でも、ベルハウジングもしくはTTi車種別ベル接続用アダプター、そしてインプットシャフトを単品で購入すればエンジンの変更に対応できる為、将来に渡り長くご使用頂く事が可能なのです。
例えば、SR用のTTiシーケンを既に装着していて、エンジンを2JZに変更する場合は2JZのTTi製ゲトラグ用ベルハウジング、インプットシャフトを購入すれば簡単に2JZゲトラグ仕様に変更が可能です。これがTTi汎用シーケンシャルミッションの大きなメリットです。
車種別キットについて
TTiシーケンシャルミッションは、車種別にキット化してご提供しています。
古い車種の純正ミッションもいよいよ部品が廃番になったり入手が困難になってきて多くの問い合わせをいただきます。
今ではドリフト、タイムアタック車両の多くに採用されその信頼性・耐久性・シフト操作の軽さに高い評価を得ております
■ NISSAN
[ SR用 ]・[ S30Z L型用 ]・[ RB25/26/30用 ]
[ GTR(R32/R33/34)用 ]
■ TOYOTA
[ 2JZ用 ]・[ FT86BRZ用 ]・[ AE86用 ]
■ MAZDA
[ RX-7(13B/20B)用 ]・[ ロードスター用 ]
■ HONDA
[ S2000用 ]
以上をラインナップしていますが、ミッション自体は汎用なので今までも国産車・輸入車の旧車への相談もあり販売してきました。
このTTiシーケンシャルの特徴である汎用性とは下記の図のようにエンジンへの接続方法、プロペラシャフトへの接続に必要な部品をセパレートにして構成しています。車種別キットはその接続方法の違いによるキットとなります。
①車種別のインプットシャフトが付属
キットには車種(エンジン)ごとに専用インプットシャフトが付属します。
②車種別専用アダプタープレート
純正のベルハウジングを使用する車種別キットには、接続するためのアダプターおよび、アダプタープレートが付属します。そうすることで純正のクラッチ機構がそのまま使え、エンジンへの取り付けが容易となるメリットがあります。
2JZエンジンとRB、GTRはTTi製の専用ベルハウジングが付属します。その為純正のクラッチ機構が使えなくなり、油圧クラッチレリーズ仕様(tilton)となります。
※お客さまにてこの専用ベルに油圧ホースを取り出すための穴の加工、ご使用になるクラッチにより高さ調整など行う必要があります。
③汎用ギヤボックス
ギヤボックスは前述の通り汎用のギヤボックスであり、車種別に専用のベルハウジング(以下ベル)や、純正ベルを付けるための専用アダプター、そしてインプットシャフトやアウトプットフランジをお客様の車両に必要とされる組み合わせでキット化しています。
④アウトプットフランジを選択
オーダー時にご使用になるプロペラシャフトによりアウトプットフランジを4種類からお選びいただけます。
●シフトリンケージを2本タイプか1本タイプかを選択
⑤ベルハウジングについて
純正のベルハウジングを使用する車種別キットは、下記の車種で純正のクラッチ機構がそのまま利用可能です。
■ NISSAN
[ SR用 ]・[ S30Z L型用 ]
■ TOYOTA
[ FT86BRZ用 ]・AE86用
■ MAZDA
[ RX-7(13B/20B)用 ]・[ ロードスター用 ]
■ HONDA
[ S2000用 ]
TTi製の専用ベルハウジング(キットに含)となるのは下記の車種で、この車種は純正のクラッチ機構は使えなくなり、油圧クラッチレリーズ仕様TOB(Tilton)となるため専用ベルが付属します。
■ NISSAN
・RB25/26/30用・GTR(R32/R33/R34)用
■ TOYOTA
・2JZ用
⑥ミッションマウントについて
ミッションマウント(FD3S/FC3SはPPF)はお客様側で加工・製作が必要になります。
現在SR用キットのみ専用のミッションマウントをオプションでご用意(受注生産)しております。
⑦プロペラシャフトについて
プロペラシャフトもお客様でご用意いただくものとなります。
前後にコンパクトに設計されたギヤボックスのためデフまでの長さが変わり、さらに純正のようなフロントのスライドインプットではなくなり面フランジとなる為、ハイラックスペラや、GTR・S2000のCV等の稼働部を流用してカスタム製作することになります。
ご自身で加工が困難な場合は、有償(要見積:加工素材は時価によります)でカスタム製作いたします。ペラシャのカスタム製作で一番多いのは、ミッション側にハイラックスの伸縮ヨーク(4穴)を、デフ側はお客様よりご提供いただく純正のフランジを機械用中炭素鋼パイプに溶接し加工するものです。
加工元のハイラックス伸縮ペラも弊社手配は可能ですが、ペラ自体は中古を仕入れてカスタムすることになります。
プロペラシャフトカスタム製作をご希望される場合は問合せ時にお見積りします。
・プロペラシャフト 新品パイプ加工装着 ヨーク&フランジ付替え加工
・プロペラシャフト フルダイナミックバランス測定重量合わせ加工
・ハイラックス伸縮ペラ手配料(実費時価)
上記項目でお見積りし、完成品にはプロペラシャフト検査成績書を添付いたします。
メンテナンスとアフターフォローについて
シンクロ機構を持たないこのシーケンシャルミッションは内部に3枚使用しているドグリングでギヤが切り替わります。このドグリングは定期的に交換が必要となりますが一概に寿命を明言することをできません。適切な使い方をすれば、何シーズンも持つ場合もあります。
適切とは、シーケンシャルドグミッションはシンクロ機構を持たないため、スパッと思いっきりよくシフトチェンジすることが重要です。恐る恐るゆっくりとシフトチェンジをしてしまうとドグ歯が噛み合わずガリガリとやってしまいドグ歯が削れ大量の金属粉を生み出し、それがミッション内を循環しミッション自体に悪影響を及ぼすことになります。
このドグリングは消耗品のため、当社ではTTiのドグリングは1枚19,800円(税別/参考価格為替により変動)という、可能な限りお求めやすい価格設定販売しています。定期的にメンテナンスを行い交換すればTTiシーケンシャルミッションは一生物となります。世界のほとんどの名のあるメーカーのシーケンシャルは分解不可とされていて、さらには部品などの価格は公表されていません。TTiのコストパフォーマンスの高さはおわかりいただけるかと思います。
TTi シーケンシャルミッションがよくわかる映像集
TTiを実践で使い活躍されている日比野選手から映像をご提供いただいています。
TTiの1本タイプのシフトレバー操作とエンジンを駆動させてTTiシーケンシャルのご紹介
TTiを装着する作業風景をお伝えしています。
TTi装着マシンでのサーキットでのインプレッション。
弊社開発映像集
TTi 6速シーケンシャルミッションをストリートS15シルビアに装着。街乗り走行インプレ動画です。
当社開発車両でもある180SX。Attack Tsukuba 2023でのアタックの様子です。当社の空圧パドルシフト装着しています。
オーバーホールについて
TTiのオーバーホールの時期とタイミングは乗り方にもよりますが、推奨間隔はスロットル開度70%以上のレーシング走行距離800kmごとでご案内しています。
その都度内部を完全分解し、全ての部品を点検する必要があり、特にドグリング のチェックは必須となります。
ミッションの最高の性能を発揮するためには必ず必要なオーバーホールを実施してください。個人で難しい場合は有料でのオーバーホールも受けております。
また、オイル交換時に大量の金属粉が出た場合は、すぐに使用を中止し点検が必要です。