EWP電動ウォーターポンプを装着するには

純正ウォーターポンプの動きを止める

EWPを装着する為には必ず純正ウォーターポンプ(W/P)の動きを止めなければなりません。
サーキットメインなのか街乗り重視か、目的によって方法は様々であり、エンジンによって純正ウォーターポンプの取付形式は多種多様ですが以下の三つの方法に分けられます。
1.純正ウォーターポンプのプーリーとベルトを外してショートベルト化
2.純正ウォーターポンプの内部の羽を折る方法
3.ウォーターポンプ本体を加工orプレート類を用意して置き換える方法

があります。

1. 純正ウォーターポンプのプーリーとベルトを外してショートベルト化

●エンジン正面で4~6PKベルトでクランクプーリーと繋がれ、プーリーで駆動している場合は、ベルトとプーリーだけ外してそのままにして、純正のベルトを外し、ショートベルト化にします。ポンプの抵抗が減る分、馬力にも恩恵が期待できる。
メリット
プーリーとベルトを取ってそのままにするだけなので最も簡単な方法で、部品は車に入れておけば万が一EWPに問題が生じた時にすぐ戻せることが可能です。

デメリット;機能には問題ないですが、見た目があまり良くありません。

純正ウォーターポンプを動かなくする
2. 純正ウォーターポンプの内部の羽を折る方法

タイミングベルト駆動や表ベルトの位置関係からどうしてもウォーターポンププーリーを取り外せない場合は一度ウォーターポンプを取り外して内部の羽を折り、全て戻します。

純正ウォーターポンプの羽を折り無効化する
3. ウォーターポンプ本体を加工orプレート類を用意して置き換える方法。

・写真のように、くり抜いて丸いアルミ板を溶接しカバーとする。この場合、溶接に不具合があるとクーラント漏れが発するので手間と技術が必要です。 
・右の写真は、形状に合った市販のウォーターポンプカバーを用意して付け替える。メリットが見た目にすっきりして、しっかりと蓋をするので漏れの発生もありません。

それぞれエンジンに合ったやり方、車の使い方によりやり方は千差万別です。
この中で一番多い方法であり、おすすめはウォーターポンプの蓋の形状に合ったプレートで蓋をしてしまうことです。エンジンルームを開けた時のすっきりしたかっこよさと、水流の抵抗が一切なくなるのでおすすめです。


サーモスタットの扱いについて

サーモスタットは撤去が望ましい

純正で取り付けられているサーモスタットは撤去することを強くお勧めします。理由として水温が低い時は、EWP電動ウォーターポンプは間欠運転を行うため水温は上昇します。サーモスタットが取り付いた状態ですと、EWPがフル稼働した時にそこが障害となり流動抵抗が増えてしまいます。
しかしどうしてもサーモスタットを残して低温時の発熱性を上げたいとなれば、おすすめはあまりしませんが、サーモスタット自体に5mmもしくは4mmの穴を開けて装着してください。APJとしては可能な限り撤去を強くお勧めします。
撤去する際、車両によってはバイパス穴が空いている場合がありますが、サーモスタットを外して使用する場合は、このバイパス穴もしくはバイパス経路を必ず塞いでください。

EWP取り付けに関する注意事項

  • EWPはエンジンや車体側に直接固定するようなマウントはしないでください。
    EWPはホースとホースの中間に接続するだけで保持されます。エンジンや車体に直接マウントしますと振動により EWPが破損や液漏れが生じることがあります。(保証対象外)
    レイアウトの都合上どうしても固定せざるを得ない場合は。デイビスクレイグ純正のマウント部品があります。
    EWP取付用アルミマウントプレート #8710( EWP80には不可)
    EWP取付用固定ブラケットキット #8700( EWP80には不可)
  • EWPはエキマニなど高熱を発する直近に設置しないでください。
    樹脂製、アルミ製問わずエキマニ等の高熱を発する箇所直近にあると熱膨張・収縮により EWP破損のリスクが非常に高くなります。この場合も保証の対象外となってしまいます。
    またアルミ製の EWPにホース接続ための部品を溶接などしないでください。同じく溶接時の熱により本体が熱膨張で変形し内部の羽の回転に支障が出て回らなくなり破損や液漏れの原因となることがあります。
  • ハイプレッシャーラジエーターキャップは使用しないでください。
    市販の高圧ラジエーターキャップを使用すると圧力が高まりEWPから液漏れが発生することがあります。 EWPは純正のラジエーターキャップでのご使用を推奨しています。