車高調の伸び縮みデータが取れるセンサー
リニアストロークセンサーとは?!
このストロークセンサーを車庫調にステーなどで固定することで、車高の伸び縮みデータが取れるようになります。
このようなデータ取得が可能に
・大きなGTウィングで速度が上昇するごとにどれだけダウンフォースが効いて車高が下がるのか?
・低速・高速コーナーそれぞれでフルブレーキングでどれだけフロントの車高が下がるのか?
・コーナリング時にどれだけ外側がストロークするのか?
・テールスライドしている時はどんな波形になるのか?
など、これらが分かれば足と空力のセッティング、バネレートなどのシャシーセッティングが見えてくるはずです。
4輪に限らず、バイクにも最高のセッティングアイテムだと言えます
リニアストロークセンサーは、欧州のモータースポーツシーンでは当たり前のように使われていて、フォーミュラをはじめとする各種レース、さらには「2輪などはほぼ装着している」との事です。
レース車両は過酷な振動下にある為、センサー自体の剛性は航空・宇宙のミルスペックのレベルでの耐久性が求められます。
当社のツテを頼りヨーロッパなど専門の人やメーカー研究開発関係に聞きまくりようやく辿りついたのがこのセンサー(英国製)でした。
リニアストロークセンサー仕様
仕様
当社で販売するリニアストロークセンサーは、文字通りストロークを微細に計測する事が可能で、1本辺りの配線は3本。5V電源・アース、そして出力信号線からストロークごとに電圧を0〜5Vで吐き出します。
フルコンやレース用メーターを装着している車両ならばAN入力できるのでロガー測定が可能です。サンプリング速度はフルコンやメーターの仕様と性能に準じることになります。
●高耐熱 ●防塵/防水保護 ●ポップジョイント | |
測定範囲 | 0 ~ 25 mm、50mm, 75mm, 100mm, 125mm, 150mm, 175 mm |
測定対象参考例 | フロント/リヤ サスペンション、アクチュエーター 他 |
動作速度 | 最大 5 m / s |
センサー寿命 | 2500万サイクル |
本体長 | 173mm + 100mm = 273mm |
重量 | 1本=92g |
ケーブル長 | 500 mm (RAYCHEM 55電線 AWG#24 / VITONチューブ) |
赤色(供給電圧/GND) / 白色(出力) / 黒色(GND/供給電圧) | |
キット価格
本センサーは工業用とは異なり、高振動で高耐久性のセンサーのため他社では4本セットで約30万円前後と非常に高額です。
しかし当社では独自の入手ルート、および某海外企業担当との交渉およびサポート知識が認められたので競争力のある価格設定が可能となりました。これはAPJの適正な価格で必要とするユーザー様に広く使ってもらいたいという理念による設定です。
リニアストロークセンサー S4S4-100 | |
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Total electrical travel TE | 101 |
Active electrical travel AE | 100 |
Resistance +/- 20% | 4 |
Independant linearity | 0.1 |
Mechanical travel ME | 105 |
Resolution | Infinite |
Recomnmended cursor current | <1 |
Temperature range | -30°〜100° |
Dimension A | 177 |
Dimension C | 228 |
Net weight | 100 |
この製品は常時在庫しておりません。(2024/8在庫無し)
現在の円安、輸送費高騰状況では、1台分だけの輸入とはいかず、まとまった数の予定がないため価格調整ができず輸入予定が立っておりません。恐れ入りますがご理解いただけますようお願い申し上げます。
品名:リニアストロークセンサー 4本
品番:S4S4-100
(四輪車向け)
キット定価(税別):¥182,000〜
(税込¥200,200)
品名:リニアストロークセンサー 2本
品番:S4S2-100
(二輪車向け)
キット定価(税別):¥94,000〜
(税込¥103,400)
品名:リニアストロークセンサー 1本
品番:S4S1-100
(補修用)
キット定価(税別):¥48,000〜
(税込¥52,800)
在庫ある場合は一般向けに下記で販売しております。
筑波:55秒2の車両への装着例
筑波で2022/2月某日 55秒2を出した車両の許可を頂き掲載いたします。
車両への装着は、その足回りの形式などにより様々ですが、チューナー様にとっては比較的簡単ではないかと思います。
MOTEC C125メーターへの接続例
この車両はMOTEC制御なので、 クラスターメーターC125に接続し、そのロガーデータで表示させた画像です。
設定は、ドライバー乗車状態で地面での1G状態をゼロ点にしてセット。その車体をジャッキアップして4本全て伸び切った状態の数値を表示しているのが上記画像です。
ちなみに右上に出ているタイムは、筑波走行時のタイムが表示されています。4本それぞれの数値が異なっているのには理由があり、このマシンがコーナーウェイト調整で4輪の重量配分で車高調整してあるためです。
取得した数値やグラフの見方
脚のセットはどこまでも深い!全てが兼ね合って絡み合う世界を探求する旅である。
筑波の各コーナーとシフトのギヤ数を書き込んだ画像です。車両はかなりのハイレートを組んでいる空力マシン、巨大なウィングがいかに効いているのかがグラフから読み取れます。1コーナーの進入のフルブレーキングで22mm以上の沈み込み。こうなると完全にバネは線間密着もしくはバンプラバーが潰れている状態だと想像できます。さらには、ブレーキング後に線が震えているのは、
・上下動しているな?
・伸びの減衰が足りないのかな?
・空力と相まってだから立ち上がりアンダーで踏めないのかも?
などセッティングに役立つ情報が想像でできるのです。
そして筑波裏ストレートエンドのブレーキング手前の時点。
・フロント:13mmダウン
・リア:18mmダウン
空力だけで、これだけ押されていることがわかるのです。
●バネレートを変えれば如実にストロークに表れるのでセッティングもしやすくなる。
●コーナリング中では対角で見て動きを考察する事ができるようになる。
このように脚のセットはどこまでも深く、『全てが兼ね合って絡み合う世界を探求する』ことと言えます。